クリスマス、御子のご降誕おめでとうございます。


 教会の暦の上では、今日はアドベント(待降節)第四主日であって、クリスマスではありません。しかし諸般の事情で、私達は今日、クリスマスを祝います。ですから、今日の蝋燭も、待降節の4本と、クリスマスの一本の5本にいたしました。


 今日の聖書箇所は、教団聖書日課で、クリスマスに指定されている箇所です。御子のご降誕を喜び祝う日に、御子がどのような方であられたのかを今一度確かめようということであろうと思います。


 クリスマスは単に御子がお生まれになったことを喜ぶのではありません。神が御子をこの世界にくださったことを喜び祝います。1節、2節です。旧約聖書をみると分かりますように、多くの預言者が活躍しました。しかし神の民イスラエルは、多くの場合に、預言者に相応しい応対をしませんでした。そして今、終わりの時代には、御子によって語られました。この方は、万物の相続者であり、世界を創造された方です。ユダヤ人だけの救いかと思われた救い主が、私達全ての者の救いとしてお生まれになりました。


 この方は、3節にあるように、神の栄光の反映(この言葉は輝きとも訳せます)であり、神の本質の完全な現れです。私達は、旧約時代のように、曖昧に御子を、そして神を知るのではなくて、完全な形で、救いを知ります。更に、この方の力ある言葉が万物を支え、先ほどシトシン条で告白したように、神の右に座しておられます。


 ここで見落としてはならないことは、この方は既に罪を清められたという事実です。私達は、自分たちの罪にいつまでも縛られるのではなくて、御子によって解決済みの問題として罪をみるのです。


 神はこの方、御子を天使たちよりも優れた方となさいました。4~6節です。私達はこのクリスマスにも、大いに喜んでよいのです。なぜなら、神は既に私達に御子をくださっているのですから。