今日でペトロ一の講解説教を終ります。この箇所では目を覚ましていなさい、と勧められています。なぜなら、悪魔が活動しているからです。目を覚ましていなければ、悪魔にやられてしまいます。8・9節です。悪魔にくい尽くされないために大切なことは、信仰にしっかり踏みとどまることです。信仰に踏みとどまるならば、悪魔の付け入る隙はありません。
なぜなら、10節だからです。神ご自身が私達を完全な者とし、強め、力づけ、揺らぐことがないようにしてくださるからです。どんな悪魔の誘惑にも負けないだけの力は、私達の内側からは出てきません。ただ神が与えてくださいます。
これは、別の言い方をすると、思い煩いを全て神に委ねることです。6・7節です。私達は実に様々なことで思い煩います。その一番根源的な問題は、神に全てを委ねきることができない、私達の不信仰、神に抗って自分で解決しようとする罪です。
しかしそこで、陥りがちな負のスパイラルがあります。自分はどうしても思い煩ってしまう。思い煩うことが罪だとすると、自分は罪から決して逃れることはできないのではないか、と、いうものです。ここから抜け出すためには、実感をもって神が私達のことを心にかけてくださっていることを思いつつ祈ることです。神はそのような私達の祈りを聞いてくださる方です。無理をして、自分の思い煩いを神に委ねたふりをするのではなくて、純粋にまっすぐに神に委ねることが大切です。

