今日の聖書箇所は、七十二人(七十人という説も)の弟子たちの派遣です。前回の派遣(九章)は十二人でしたから、今回はずいぶん数が増えています。もはや主イエスがエルサレムへの旅路についたので、急いで全ての村や町に宣教しなければならないと思われたのでしょう。
今日は特に三つのポイントに絞ってお話ししましょう。一つ目は、収穫の主、二つ目は羊、そして最後に平和です。一・二節です。まず私達は、「収穫は多い」ことを信じる必要があります。このことを信じる人が多いほど、教会は質も数も成長していきます。次に必要なのは、収穫のための働き手を送ってくださるように収穫の主イエス・キリストに願うことです。働き手がいなければ、収穫はうまくいきません。
二番目に、3・4節です。狼の群れに送り込まれた羊、これが私達の現実の姿です。伝道・宣教なんかどうでもよい、自分の救いだけがあればそれでよい、そういう消極的なところでは、狼の脅威を感じることも少ないかもしれません。しかし積極的に、主イエスの手足となって、伝道・宣教に励もうとするならば、私達が武器も何も持たない羊であることはよく分かります。そして何よりもまず、十字架の死を甘んじて受けた主イエスこそ、小羊であることに注目しましょう。小羊は確かに無防備で弱い。しかし神が守ってくださる、支えてくださるから決して弱くありません。
最後に、平和です。5・6節です。更に10・11節です。福音を聞かない人々に対する態度として、伝道・宣教が真剣になるほど、厳しいものになりがちです。しかし主イエスはそうではなくて、平和の内にそこを去ることを求めます。私達が拒むのではなくて、敵対する彼らが私達を拒み、それは主イエスを更には神を拒むことです。16節です。