テサロニケ教会はパウロが第2次宣教旅行をした時にフィリピ教会を建てて以後に2番目に建てた教会です。
今日の聖書箇所である2節を見てみたいと思います。
「わたしたちは、祈りの度に、あなたがたのことを思い起こして、あなたがた一同のことをいつも神に感謝しています。」
ここで特に注目してみるべき部分は、「いつも」という言葉が「感謝しています」という言葉と一緒に使われている、ということてす。パウロは神様に感謝する時、時々感謝していたのではなく、いつも感謝していたことを強調しているのです。このように、私たちも感謝し続けることの大切さを教えられています。パウロはテサロニケの信徒への手紙一5章18節でこう語っています。
「どんなことにも感謝しなさい。」この言葉は「すべての状況の中で感謝しなさい」という意味です。つまり、困難や苦痛がない時だけ神様に感謝するのではなく、難しくて大変な時にもすべてのことに感謝できなければならないということです。しかし、私たちは自分の考えに有利だと思えば感謝し、不都合だと考えれば不平を言ってしまいがちです。しかし、クリスチャンの感謝は「どんなことにも感謝」するものでなければなりません。なぜなら、このような感謝こそが神様の計画と主権を認める正しい態度だからです。神様はご自分の独り子イエス様をこの地に送りました。このイエス様は十字架で私たちに代わって罪を背負い、死んでくださって、三日目によみがえられました。これを信じる人は救われます。そして、神様の子供とされるのです。この救いの喜びがあるから、私たちはどんな状況にあっても感謝できるのです。
もう一つ見てみたいのは感謝の対象が神様だということです。この場合、パウロは、手紙を宛てているテサロニケの信徒たちに直接感謝するのが自然に見えるかもしれません。しかし、パウロはここで、神様に感謝しています。これを通して分かることは、テサロニケの信徒たちが信仰に固く立っていられるのは全面的な神様の恵みだということをパウロは正確に知っていたということです。テサロニケの信徒たちがキリストの愛に生きるために苦労し忍耐を発揮できたのは、人を変化させる神様の力によってでなければ不可能なことでした。
三番目に見てみたい部分は、5節です。「わたしたちの福音があなたがたに伝えられたのは、ただ言葉だけによらず、力と、聖霊と、強い確信とによったからです。わたしたちがあなたがたのところで、どのようにあなたがたのために働いたかは、御承知のとおりです。」と語っています。つまり、テサロニケの信徒たちが福音を受け入れるようになったのは、パウロの伝道の力以上のある力が働いたからということです。それは聖霊の力です。聖霊の力だけが福音を聞いた者の心の扉を開くことができ、信仰を与えることができるのです。人間は自分の理性だけではイエス様が神様の御子であり、唯一の救い主であることを本当には理解できません。ただ、聖霊だけがイエス・キリストを救い主だと告白できるようにするのです。