クリスマス、おめでとうございます。


 今日の聖書箇所は、ルカの講解説教をお休みして、教団聖書日課です。この箇所が選ばれた理由の一つは、14節の「御父は御子を世の救い主として遣わされた」からでしょう。前回みましたように、十字架・復活があってはじめて、降誕も意味があります。しかしまた、救い主がお生まれにならなければ(父なる神が御子を遣わされなければ)、その後の十字架・復活も起こりようがありません。


 今日の聖書箇所で特徴的なのは、「神は愛です」(8節など、他にもこの手紙では何度も出てきます)ではないでしょうか。なぜ私達が様々な違いや総意を乗り越えて愛し合うのかといえば、まず神が私達一人ひとりを愛してくださり、この神の愛に応えて私達は愛し合います。自分を愛する方を愛するというのが、愛されていることに対する応答として自然なことです。私達は神を愛します。それだけではなくて、互いに愛します。11節です。神が愛してくださっていることこそ、私達の兄弟愛の根拠・理由です。そこで大切なことは、私達が神を愛したのではなくて、神が私達を愛したことです。7~10節です。神がまず主導権をもって私(達)を愛してくださいました。だから、私(達)は神を愛し、隣人を愛します。罪を償ういけにえとして御子を遣わしてくださったことに、神の愛ははっきりと明確にあらわれています。


 さあこのクリスマスに、神に愛されたことを、また互いに愛し合う者とされたことを感謝しつつ、今日、喜び祝いましょう。