今日の聖書箇所でまず目を引くのは、最初の12節、主イエスの祈りです。12節です。主イエスは単に山で祈ったのではありません。夜を明かされました。
この直前にあったのは、安息日の出来事を通して、「怒り狂って、イエスを何とかしようと話し合」うことでした。敵意にあふれる彼らを前にして主イエスがなさることは、なだめることでも論破することでもなく、静かに山に退いて祈ることでした。夜を明かされたのは、最初からそういう計画だったというよりも、祈っている内に夜が明けました。
この祈りの中で主イエスが神から示されたのは、「十二使徒の選任」です。13~16節です。この十二人の中には、復活後も疑っていたトマスはおろか、主イエスを裏切るユダもいます。なぜ裏切り者までも選ばれているのか。不思議、謎です。各自なぜなのか思い巡らせて頂ければと思います。ただ一つ確かなことは、信仰が強い篤い人々だけが選ばれたのではない、ということです。「ユダの救い」の問題はまた別の機会にお話ししたいと思います。ただ、主イエスが十字架に死なれたのは、主イエスを殺そうとした(そして実際に殺した)人々のためでもあり、また裏切ったユダのためでさえあったことを私達は知っておくべきでしょう。
その後、主イエスは平地で教え、また癒されます。17~19節です。教えの中身は、次回からみていきます。今日は実に広い地域から人々が主イエスのもとに集まってきたことだけを覚えましょう。