今日の聖書箇所は、三つの単元からなっています。十二人の派遣とヘロデの戸惑い、そして五千人の給食です。一つひとつ丁寧に取り上げないで、まとめて読んだのには意図があります。それは、単に主イエスについていくだけではなくて、主イエスと共に働く弟子たちの姿を浮き彫りにしたかったからです。
8章のはじめでは、ただ一緒だった(1節)弟子たちが、今日の箇所では、主イエスに派遣されて、主イエスと同じ働きをします。9章1節です。そして2節から6節に、その際の注意事項と実際に行ったことが描かれます。
7節から9節のヘロデの戸惑いは、主イエスが十字架にかかる直前の23章に繋がっています。ヘロデが主イエスを呼び出したけれども主イエスが拒否なさったのか、「会ってみたい」と思いつつも、特に行動を起こさなかったのかは、分かりませんが、23章に至るまで会ってはいないでしょう。
そして最後は五千人の給食です。ここでも弟子たちは、主イエスに従って食べ物を配ります。10~16節です。「弟子たちに渡して配らせた」(16節)とあります。弟子たちは「無理だ」と断ることもできたでしょう(事実13節ではそれに近いでしょう)。
しかし主イエスに従って配ってみたら、ありあまるのです。これが私達教会が二千年の間味わってきた現実です。どんなに私達自身が乏しく頼りなくても、このように満たしてくださる主イエスに信頼して歩みましょう。