今日の聖書箇所では十人の重い皮膚病の人が癒されています。11~14節です。彼らは声を張り上げて憐れみを求めます。そして主イエスは彼らを憐れんで癒します。その中で一人だけが主イエスのもとに帰って来ます。しかし他の九人がすべきことをしなかった、だめだったということではないでしょう。主イエスが仰ったことに忠実に従って、急いで祭司の所に向かっただけです。
一人だけ、サマリア人が帰ってきます。16~18節です。彼の特徴は、賛美と感謝です。そして他の九人とは異なり、彼は主イエスによって派遣されます。19節です。一つには、「立ち上がって行きなさい」と派遣されています。いま一つは、「あなたの信仰があなたを救った」と、主イエスに宣言して頂いていることです。他の九人の癒しと異なり、この方は「救い」 を宣言されています。
最後に三つのことをみて終りましょう。まず第一に癒しと救いの違いです。私達も病気やけがのときに、願い求めるのは癒しです。しかし癒しは、それが済むと日常に戻るだけです。最初は、感謝と喜びがあってもじきに薄れていきます。救いはこれとは異なります。救いの喜びは、薄れるようなものではありません。日々を生きる力になります。
第二に、「あなたの信仰」とはどういう意味か、です。「自分の信仰」と考えると少し分からなくなります。前回、からし種一粒ほどの信仰もないのだと指摘されたばかりです。それなのに、救いに至る信仰とはどういうことでしょう。私の・私達の信仰ではなくて、主イエスの信仰(主イエス自身の、また主イエスからの、更に主イエスへの)ということです。
そして第三に、そのような私達の信仰の二つの特徴です。一つには神への賛美、一つには感謝です。私達は、賛美と感謝をもって、日々救いの道を歩んでいきましょう。